プレゼン|2つの「間」の取り方

学んだこと気づいたこと

プレゼンテーションにおいての「間」の取り方について解説します。

少し記憶を辿っていただきたいのですが、学校での授業中に、先生が急に話すのをやめて、静かになったと想像してみてください。「あれ?おかしいぞ」と思いませんか?

そして「もしかして自分達が無駄話をして授業を聞いていなかったから怒ったのかな?」などと不安に思い、黙って先生の表情や次の言動に注目するでしょう。

このように「間」を取ることには

  1. 聞き手の注意を引くこと(強調の間)
  2. 聞き手に考えることを強制させること(思考の間)

という2つのメリットが存在します。これら2種類の間を活用し、あなたのプレゼンに効果的な演出を加えていきましょう。

強調の間

「強調の間」とは、プレゼンの中で、何か大切なことを伝える直前に取る間のことです。

  • 「今日の晩御飯はカレーです」
  • 「今日の晩御飯は・・・・・・・・・・・・・、カレーです」

上記のセリフを比べてみてほしいのですが、どちらも話している内容は全く同じです。

しかし、これを実際のプレゼンで行った場合、聞き手のリアクションは全く異なるものになります。

「・・・・・・・」の部分で、聞き手は「え?なんだろう・・・・」と心構えをします。そして、聞き手の心の準備が整ったのを見計らって、話し手が重要なメッセージを放つのです。

伝えるメッセージが重要であればあるほど、メッセージの前には必ず間を取ることです。

大切な言葉もさらっと伝えてしまったら、全体の話に紛れて聞き手はなんとなく聞き流してしまいます。

ちなみに間を取る時には心の中で、ゆっくり3つ数えてから話し始めるのがコツです。

そしてカウントしながら聞き手全体を見渡すようにするとより効果的です。

下を胃むいていた人の顔が上がったり、メモの準備をしたりする人の姿を確認し、一度笑顔で頷いてから再度話し始めましょう。

この「強調の間」の効果は抜群です。聞き手の視線を集めすぎて恐怖さえ覚えるほどです。

しかし、聞き手から見られることは、決して怖いことではありません。

聴衆はあなたを攻撃するために見ているのではなく、あなたが何か重要なメッセージを伝えてくれるのではないかと期待して、あなたを見ているのです。

思考の間

一方、質問や難しい説明をした直後にとる間を「思考の間」と言います。

これは読んで字の如く、聞き手が考える時間を確保するための間です。

木の間をきちんととらないと、あなたのプレゼンが一方通行のつまらないものになりやすいでので、質問で聞き手の注意を引こうとするときなどには、しっかりと「思考の間」をとるように注意してください。質問をすると、人は自然と答えを考え始めます。「昨日夕ご飯に何を食べましたか?」と聞かれると、実際に言葉に出して答えるかは別として、脳はその答えを考えたくなってしまうのです。

しかし、この質問に全く考える間を与えずに、プレゼンターが話を先に進めてしまったら、どうなるでしょうか?

聞き手に特に考える必要はありませんし、考えなくていいですよ、という暗黙のメッセージを伝えることになってしまいます。

また、質問に対して自然に考え始めている聞き手の思考を妨害することにもなります。

聞き手は思考の妨害をされると、ストレスを感じることになります。そもそも、考える必要がないのなら、質問する必要があったのか?という話し手に対しての不満を感じることにも繋がりかねません。

もうひとつ、難しい説明をした直後など、聞き手が「?」という表情をしていたり、首を傾げていることがあります。

この場合には聞き手が話の内容についてきていない可能性がありますから、一旦「思考の間」を確保した上で、「ここまでOKですか?」など必ず質問し、相手のリアクションを確認した上で、必要であれば再度説明をするようにしましょう。

話す内容が難しければ難しいほど、相手の理解を待つための「思考の間」は多めにとるようにして、話についてこれない人をできるだけ出さないように心がけましょう。

プレゼンは話し手が主役で、話してさえ頑張れば成功するというものではありません。あくまでも「聞き手に行動してもらうこと」がゴールであり目的です。つまり聞き手と一緒に作り上げるのがプレゼンなのです。

聞き手は「敵」ではなく、共に前進していく「仲間」です。

そう考えれば、相手が思考する時間を確保するための気遣いである「思考の間」は、必然的にしっかり確保することになるでしょう。

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