プレゼンテーションの目的は「聞き手に行動してもらうことです」決してプレゼンを最後まで聞いてもらうことではありません。
私のページで何度もお伝えしていますすが、どんなにプレゼンがわかりやすくても、感動的でも、心が震えても、、聞き手が行動しない限り未来は変化しません。
人は往々にして、努力をせずにより良い未来を求めます。
しかし、何も行動せずに、今とは違う未来を求めるのは物理的に不可能です。
「行動することで結果が変わり、結果の積み重ねで未来が変わる」
あなたのプレゼンを聞いてくれた聞き手にも素敵な未来が訪れるよう、聞き手にも行動してもらうためのテクニックを具体的に紹介しましょう。
明日という日は一生来ない
未来を変えたいのであれば、明日から行動するのではなく、今日すぐに歩み出せる一歩を踏み出すことです。
何をするにしても「明日からやろう」ではいつまでたっても何も起こりません。
プレゼン後に聞き手に行動を起こさせようとする際にも、この考え方は非常に重要です。プレゼンを聞いた直後は、聞き手の意識も高揚しているため「よし、やろう!」と言う心理状態になっています。
しかし、家に帰って、お風呂に入り、布団に入る頃には、高揚した意識も消えてなくなり、何も行動しないまま時間が過ぎていきます。
そうならないために、聞き手には今日行動を起こしてもらう必要があります。
「このプレゼンを終えたら、90%の人は今日の話をすっかり忘れて、何も行動しないでしょう。あなたはその90%ではなく、残りの10%でいてほしい。約束してください。今日、行動に移すことから始めると。」
あなたがプレゼンをする際にも、声を大にしてこのように伝えるのです。
アメで釣って、ムチで脅す
人が行動を起こす理由は2つしかありません。
- 行動を起こすと、自分にとて良いことがある。(インセンティブ)
- 行動を起こさないと、自分にとって良くないことが起こる。(ディスインセンティブ)
以上のいずれかに該当する場合に人は行動を起こします。
このふたつの理由さえ満たすことができれば、相手を動かすことができると言うことです。
「クロージング」を行う際に、このインセンティブとディスインセンティブのいずれか、もしくは両方を話し手が聞き手に示せば聞き手の行動を高い確率で引き出せます。
- 「あなたが今行動を起こすと、こんないいことがありますよ!」
- 「あなたが今行動を起こさないと、状態が悪化し、取り返しがつかないことになりますが、大乗でしょうか?」
このように聞き手に訴えるのです。
なお、その際には「なんとしても行動してもらいたいのだ!」と言う熱い想いを持って伝えることで、より切迫感を演出できます。
アメよりムチの方が効果的
ちなみに、人を動かす力の強さは、インセンティブよりもディスインセンティブの方が大きいことが多いようです。
- 「資格に合格したら、お給料に月額2万円プラスします」
- 「資格を取らないと、お給料が月額減額になります」
上記の場合を想定してみてください。
どちらの方が、より行動しなければならないと感じるでしょうか。
できればインセンティブとディスインセンティブの両方を示すべきですが、時間や内容の都合でsのどちらかしか示せないのであれば、より効果の高いディスインセンティブを優先して提示すべきだと思います。
アクションレベルにまで落とし込んで依頼する
ここまでお伝えしたことを聞き手にお伝えしたとします。
しかしここで立ちはだかる壁があります。
「やる気はあるけど、何をすればいいのかわからない」と言う壁です。
この壁を乗り越えるために「アクションレベルにまで落とし込んで依頼する」のです。
ここでいう「アクションレベル」とは、その指示のままに行動すれば、何も考えなくてもその行動が実行できるほど詳細かつ具体的なことを指します。
例えば落ち込んでいる人が目の前にいるとします。その人に前を向いて行動してもらいたい場合
- 「頑張ってね!」と声をかける
- 「くよくよしてても仕方ないよ、終わったことだ。よし、今日は飲みに行こう!」と声をかける
前者の場合何を頑張ればいいのか、どのような状態になれば「頑張った」状態になるのかわかりません。
しかし、後者のように「依頼」をすれば、相手も何をすればいいのか明確です。明らかに行動につながりやすい「アクションレベルの依頼」になっていると言えるでしょう。
保険営業マンが主婦にプレゼンを行う場面を想像してみてください。
- 「ご検討、宜しくお願い致します」と伝える
- 「本日、旦那様と保険に関するお話をしてもらうことは可能でしょうか?」「明日、再度お電話をさせていただき、旦那様のご意見を含めて確認させてもらいたく思います。何時ならお電話差し上げてよろしいでしょか?」と伝える
明らかですね。
後者のように伝えて初めてアクションレベルの依頼ができたことになります。
契約できるかどうかは別の問題ですが、少なくともすぐに結果は判明するはずです。
一度行動を依頼する言葉を紙に書き出してみるのも良いでしょう。
そしてあなた自身がその言葉で依頼をされた時に、すぐに行動できるかどうか自問自答してみましょう。
少しでもどんな行動をすれば良いか疑問が湧いたとしたら、それはまだアクションレベルの依頼ではありません。
自分自身も全く迷わなくなるくらいにまで、依頼の内容を具体化しましょう。
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