プレゼン|話し方のコツ 適切な指示や声かけ

学んだこと気づいたこと

突然ですが、あなたは相手の行動と感情ではどちらの方がコントロールしやすいと感じますか?

私は行動の方がコントロールしやすいと感じています。

なぜなら相手がこちらの言葉や行動をどう理解しどう感じるかは完全に相手次第ですが、例えば相手に手を挙げてもらうには「手を挙げてください」と言葉で依頼することで比較的簡単にコントロールできるからです。

逆に話し手が完全に聞き手の感情をコントロールすることは不可能です。

しかしながら行動には感情をコントロールする力があります。

聞き手の心を揺さぶるプレゼンとは以下のような順序があることを覚えておいてください。

  1. 聞き手も興味や関心を持って話し手の話を聞く
  2. 聞き手も主体的にプレゼンに参加する中で共感する
  3. それによって話し手の感情が聞き手に伝染する
  4. 結果的に大きな感動を呼ぶ

聞き手の視覚を意識する

視線を引きつける。そして2度と離さない方法

プレゼンテーションの基本として聞き手の視線をコントロールするテクニックがあります。

聞き手の視線を話し手がコントロールしておくことは非常に大切です。

「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、人が同じ時間内に受け取れる情報量は聴覚よりも資格を通した場合の方が圧倒的に多いからです。

聞き手の視線を上手にコントロールすることは、より多くの情報を聞き手の脳内へ届けられることになり、結果としてプレゼン内容へのより深い理解や共感に繋がります。

スライド資料に図やグラフなどを取り入れることはもちろんですが、聞き手の視線が今どこに向いているのか?常に気にかけておく必要があることをしっかりと頭に入れておきましょう。

見てほしい時は「見てください」と依頼する

ではどのように聞き手の視線をコントロールするのかというと、非常にシンプルですが、「こちらをご覧ください」と、聞き手に見てほしい対象をはっきりと言葉で伝えます。

その上で実際に聞き手の視線がそこに集まるまでは、次の話をはじめないようにします。

よくあることですが、話がテンポ良く展開していくプレゼンでは資料やスライドを見ればいいのか、話し手の方を見ればいいのかわからなくなることがあります。

また、資料やスライドをみるべき時も、図を見ればいいのか河川がひいてある部分を見ればいいのか、指示がなければ聞き手にはすぐにわかりません。何の指示もなければ聞き手は自分が気になった箇所を勝手に見ることになります。

また、聞き手の視線が集まる前に話し始めると視線を向けていなくてもプレゼンが進むと認識して、集中して聴こうとする聞き手の数は減っていきます。

聞き手が視線をどこに動かすべきか、細かく指示をしてコントロールし、聞き手の集中力を持続させる助けとしてください。

聞き手の聴覚を意識する

話を聞きたくて仕方なくさせる。

視覚情報と同じように重要なのが聴覚情報です。どちらがより重要かという話ではなくどちらも重要なのです。

目で見て、耳で聞いて、心で感じるのです。3つの情報をバランスよく使って情報の取得・伝達をすることが大切です。

聴覚情報というのは「何を話しているのか」という言語の情報の中身ではなく、「どのような音が聞こえてくるのか」という音声情報として聞き手には受け取られます。

例えば、私が「GWにマルシェを開催しました」と楽しそうに誰かに伝えたとします。

この時相手が「この人はGWにマルシェを開催したんだな」と考えた場合は聴覚情報の中でも言語情報として受け取っています。

一方で「この人は大きな声で楽しそうに話しているな」と感じ取る人もいるかと思います。この場合は聴覚情報を単なる音声情報として受け取っているということです。

この2つはどちらか片方だけで受け取られる場合もあれば、両方同時に受け取られる場合もあります。

その上で話し手としてどちらをより強く意識するべきかというと後者の音声情報の伝達です。

なぜならそもそも音として相手の耳に届かなければ、プレゼンテーターがどんなに素晴らしい言語情報を発しても全く意味がないからです。

実際に多くのプレゼンでとてもいい話をしているにも関わらず声量が小さいがために肝心のメインメッセージが聞き手に聞こえていないという、残念な場面に遭遇することも少なくありません。

よく聞こえない話を聞かされると、聞き手は「別に聞かなくても良い話」と判断し話し手の発する声に言語情報に耳を傾けなくなります。

このようにプレゼン中に聞き手に聴覚情報をシャットダウンされることだけは絶対に避けなくてはなりまっせん。

聞き手全員に聞こえる声量で、聞きやすいトーンで、聞きやすいスピードで、聞きやすい間をとりながら音声情報を伝達することを確実に行う必要があります。

くどいようですが、まずは聞かせること。です。

言語情報で聞き手の集中力も管理する

もう一つ聞き手が集中する姿勢についても話し手がコントロールすべきです。

聞き手を集中させることはなかなかに難しい課題です。

その課題には「視覚情報」「音声情報」「言語情報」この3つを組み合わせる方法が効果的です。

まずはプレゼン中に聞き手が安心して話の内容に集中できるようにする言語情報を事前に伝えましょう。

例えば「どれくらいの時間、話を聞いていれば終わるのだろう」という不安はよく抱かれます。

話し手が事前にたった一言「これから役30分間私からお話をさせていただき、その後に質疑応答の\時間を10分程度設けさせていただきます」と伝えることでこの不安は解消されます。

ポイントはプレゼンの全体地図と現在地を常に聞き手に見せることで、迷子にさせないことです。

  1. 冒頭で、本日のアジェンダを伝える
  2. 冒頭で、本日の目的と聞き手に対する期待を伝える
  3. 中盤で、ここまでの重要なポイントを整理する
  4. 終盤で、本日の重要なポイントを再度整理する

このように常に全体地図の中でどの位置に自分達は今どこにいるのかを、そして何が重要で何が重要でないのかを言葉を使って伝えるのです。

常に聞き手が不安を感じないように先回りして、安心した心理状態で集中して話を聞ける環境を作ってください。

その環境を作れるのは話し手であるあなたしかいないのです。

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