部下に教えている時間があったら、自分でやった方が早いし、仕事のクオリティも高くなる。
もしそのように、あなたが部下や同僚に仕事を任せていないとするなら、きっとあなたはプレイングリーダーであり、部下よりもその仕事に精通しているのでは無いでしょうか?
また、部下の仕事のクオリティは自分の満足できるレベルに達していないと感じていませんか?
多かれ少なかれその業務に精通していると、こだわりが生まれてしまい、よほどの理由がないと人に任せられなくなるものです。
部下にスキルが足りなく「任せられない」というよりも、自分がやった方がベターだと考え、「任せたくない」これが本当のところだと思います。
部下を信用していないわけでは無いのですが、精通している業務の場合、細かい点が気になってしまうのです。
しかし、それでは部下の出番を奪ってしまいます。
部下には自分の背中を見て、同じようにやってくれれば良い、と考えたりするのですが、それは単なるエゴでしかありません。
組織とは
「早く行きたければ1人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」
これはアフリカのことわざです。
組織というのは、人の集合体です。
自分以外の他者の能力を活かし尽くすことが、組織を成長させるリーダーの務めです。
会社が大きくなり社員が増えてくると、様々な事業部が出来てくるのも、組織における役割分担です。
社員は皆が皆、違う経験をした人の集まりであり、もちろんそれぞれが違う能力を持っています。
いかにその能力を活かして、組織として成果をあげるか。
それを考え実行するのがリーダーの務めです。
とりあえず任せよう
リクルートワークスの「入社後3年間の上司が与える影響」という2010年の調査報告によると、新入社員は最初の3年が肝心で、その時に「上司が部下に厳しい仕事を任せなかった」為に、4年目以降の成長を,遅らせてしまっているそうです。
この調査から読み取れることは、「部下には早い段階でどんどん仕事を任せろ」ということでは無いでしょうか?
また、日本マクドナルドやベネッセホールディングスなどの社長歴任した原田泳幸氏は経済雑誌のインタビューで「まだ早い、と言い部下に仕事を任せない店長は害でしかない」と言っています。
強烈な言葉ですが、意味する事は同じです。
むしろ、任せた方が、部下も成長し、自分のても空き一石二鳥なのです。
決して部下の成長を妨げるような、上司にはならないようにしたいものです。
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